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スペシャルトークショー 絆―次世代に伝える将棋の心― 夢を育む子供たちへのメッセージ

活動主旨

私たち、中野生活文化研究所は、『日本人のわすれもの』を活動コンセプトに掲げております。
これは、人・モノ・コトを切り口に、日常生活の中で人間が人間らしく、明るく元気に生きるため、心豊かに過ごせるための、昨今の日本人が見失いかけている大事な“わすれもの”を提案し続けているものですが、その一つのテーマとして、私たちは “将棋” をとりあげているんです。
将棋というと、多くの愛好者をもつ、日本古来の娯楽として楽しまれているボードゲームの一つだというイメージを持たれている方が多いでしょう。なぜ、 “将棋”を、私たちが心豊かに過ごせるための『日本人のわすれもの』として、取り上げているのか不思議に思われる方もいるかもしれませんね。

ここで、うちの代表の“ちょっと思い出話”をひとつ。
多忙な生活で家族を顧みないサラリーマン時代(>_<)、息子さんとの唯一のコミュニケーションが“将棋”だったそうです。うまく会話が出来なくても、将棋盤を挟み差し向かっていると不思議と心が通じ合うような気がしたとか、、、また、息子さんの将棋の腕前があがっていくのに従って、彼の成長ぶりをとてもたくましく感じたそうです。私たちが子供の頃は、どの家庭でも将棋盤があり、親子だけでなく将棋好きな近所の人々との “盤面の会話”を楽しんでいました。それは、ただ“将棋”が単なる娯楽だけに過ぎず、人とじっくり対峙する時間の中から、自然と「考える力・人の気持ちを察する力・物事の判断力や決断力・人と人とのふれあいの大事さ」を学んでいくものだったからではないかと思うのです。

数年前、私たちは、棋士の島朗九段と出会いました。将棋が息子との会話の一つであったことや、多くのことを教えてくれたものであったことをお話しすると、まさに将棋も『日本人のわすれもの』ですね、との言葉をいただきました。 それ以来私たちは、少しずつではありますがイベントなどを通じ『日本人のわすれもの』の大きなテーマとして将棋普及に携わっております。そして、島九段には将棋をテーマにした弊社の様々な活動に多大なるご尽力・ご協力をしていただいています。
近年、庶民の気軽な娯楽という側面を持つ将棋が、思考力・集中力・決断力の養成や、日常生活の礼節を身に着けることができるなど、こどもたちへの教育的効果の高さが注目されはじめています。また、学んだ知識や経験、技術を駆使して一局を争うことは「勝った喜び」「負けた悔しさ」を通じて「相手を思いやる心」を育むとして、公的・民間問わず教育現場でのカリキュラムとして取り入れるところが増えてきました。
本来、将棋は平安時代に中国から伝わったものが日本独自のルールや形を形性し、江戸時代には、戦法などを学ぶ “武士のたしなみ” の一つとして推奨されました。古来より日本人としての礼節を学び、品格を養う必修項目であったのです。それが一般庶民に娯楽として広く普及していきましたが、娯楽としても大事な“日本人のわすれもの”の心があればこそ、素晴らしい日本文化として現代そして次世代に継承していかれるのだと思います。